先日のNHKの「プロフェッショナル」という番組では、不登校・ひきこもりの若者を支援する男性が取り上げられていた。
私は、その番組のすべてを見たわけではないが、それでもいろいろ考えさせられた。
まず、今回の主役である、若者を支援する男性は、
本当に困難な仕事に、不屈の精神で、粘り強く、取り組んでおられるように見受けられた。
それは、本当にすごいことだと思う。
少なくとも今の私にはとてもできない。
素直に頭が下がる。
でも、少し思うところもある。
以前にひきこもりで外に出られないという経験をした私の立場からすると、
ひきこもっている人が常に他者のサポートを必要としているとは限らない。
本当にどうしようもないときは、声をかけられるのもいやだと思っているはずである。
そのようなときに声をかけられた場合、ひきこもりの人はどのように対応するだろうか。
テレビで紹介されていたように、
「何しに来た。ふざけるな。帰れ。」と言える人はまだいい。
ほとんどの人は、わざわざ来てくれた人の気持ちを考えて、かなり無理をして、
今の自分ができる最高の対応を相手に返そうとするのではないか。
本来、ひきこもりの人は、かなり気が弱くなっているのである。
このようなことを考えると、ひきこもりの人のサポートは本当に難しい。
もちろん、よいタイミングで来てくれれば、
彼は、ひきこもり者にとって、本当にありがたい存在になるだろう。
それは間違いない。
私が心配するのは、タイミングが合わないときである。
もしかすると、彼はそのようなときの対応もすべて心得ているのかもしれないが…。