「時代」
NHKの「明日へつなげるライブ」という番組の中で、
クリス・ハートさんが、
中島みゆきさんの「時代」を歌っているのを聞いた。
そして、「時代」は、
万物は流転している、悪いことはずっと続かない、
というメッセージを伝えている曲だと知った。
「時代」は、これまで何度も聞いたことがあると思うが、
このようなメッセージに気付かなかった。
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって歩き出すよ
やはり間違いない。
私は、この歌詞の「生まれ変わって」の意味を考えてみた。
「生まれ変わって」には次のようなニュアンスがあるのではないか。
たとえば、それまで、ずっと憂鬱な日が続いていたのに、
ある朝、ふと目が覚めたら、
なんだか、頑張れそうな気になっていたという、
そういう出来事があったとすると、
それはもう別人に生まれ変わったのと同じことである。
そして、万物が流転している、この世の中では、
そういうことは普通に起こりうるのである。
意識することはほとんどないかもしれないが、
人は何度も「生まれ変わって」、別の自分になっているのである。
以前、中島みゆきさんのコンサートの様子を紹介している
テレビ番組を見たことがある。
その中で、中島さんは、ある曲を、
楽器の演奏もなしで、確か、マイクも使わずに、
何万人もの大観衆の前で、堂々と歌っていた。
すごい迫力だった。
私は、ただただ、その勇気と度胸に感心した。
でも、今日、中島さん作詞の「時代」の歌詞を見て、
中島さんも、最初から、コンサートで見せたような
勇気と度胸があったわけではないのかもしれないな、
と少し思った。