Imagine
↑は、「はじめ人間ギャートルズ」のエンディング曲です。
人間が地球上に現れる前の世界を歌っています。
「なんにもない大地に ただ風が吹いてた」
という歌詞が印象的です。
↓は、池澤夏樹さんの『光の指で触れよ』の一節です。
人間が地球上からいなくなった世界を想像することを言っています。
そこにはどのような世界が広がっているのでしょうか。
やはり、なんにもない大地にただ風が吹いているのでしょうか。
それとも、人工物であふれているのでしょうか。
自然というのは恐ろしいものだ。あの雪を見ろ! こっちがうんざりするほど降って、いつになってもやまない。こっちの声は自然には届かないんだ。もういいです、止めてくださいと叫んだって、雪は止まらない。自然が意地悪なのではない。それならまだいい。自然はまったく無関心なんだ。人間がどうなろうと、そんなことはどうだっていいんだ。だから恐ろしい。たぶんこの雪ではおまえたちは死なない(そう言って文治はにやっと笑った)。だが、暖房も食べる物もなくて自分が死ぬという事態を想像してみろ! 人間のいない世界を想像しろ!